乳房インプラント再建|再生医療技術CAL・培養CALによる乳房再建なら横浜のクリニック

乳房インプラント再建
BREAST IMPLANT RECONSTRUCTION

乳房インプラント再建 BREAST IMPLANT RECONSTRUCTION

当該治療は、当院ではご提供しておりません。

乳房インプラント再建は、乳房の形に似せて作った人工乳房(シリコンインプラント)を胸に挿入して再建する方法です。
乳房インプラント再建では、まず一度目の手術で、胸の皮膚の下(実際には胸の筋肉の下)にシリコン製のエキスパンダー(組織拡張期)を入れ、その中に生理食塩水を徐々に入れて皮膚を伸ばしていきます。
特に乳房切除術の後では、皮膚のゆとりがないので、エキスパンダーを少しずつふくらませて皮膚を伸ばす必要があります。
6ヵ月ほどかけて皮膚が十分に伸びたら、エキスパンダーを取り出し、健側の乳房の形・大きさに合わせた乳房インプラントと入れ替える手術を行います。
乳房インプラント再建では、2回に分けて行うのが一般的です。

乳房インプラントの挿入は、原則的には乳がん手術のときの傷を使って行われるので、体に新しい傷がつきません。
エキスパンダーを挿入する手術は30分~1時間程度、乳房インプラントを入れる手術時間は1~2時間程度と、どちらも短いので、患者さんの体への負担が少なくてすみ、入院も1~5泊、医療施設によっては日帰りでできるところもあります。
デメリットをあげると、挿入する乳房インプラントは、グミくらいの硬さで、仰向けになっても形が変わらず、走っても揺れません。
そういう意味では、不自然さが残ります。さらに、血が通わない人工物なので、冷たい感じがしたり、多少の違和感を覚えるという人もいます。

また人工物なので永久に安全ということはありません。体の中に何年も入れることになるので、破損のリスクを伴います。
現在、普及している乳房インプラントは10年は耐えるといわれていますが、それ以上になると入替えが必要になる可能性があります。
時間が経って、乳房インプラントによる再建乳房と健側の乳房がアンバランスになることもありますが、修正が可能です。
一方で、乳房インプラントも、安全性や柔らかさなどの点で進化しています。

乳房インプラント特有の合併症としては、被膜拘縮といって、乳房インプラントの周りにできる被膜が固くなることがあります。
これが進むと胸が変形したり痛みが出ることもあり、ひどくなると乳房インプラントを入れ替える等の再手術が必要になることもあります。

以上のように乳房インプラント再建にも、メリットとデメリットがあります。
簡単にまとめると、メリットは手術時間や入院期間も短く、簡単に手っ取り早くでき、手術による傷が少ないことです。
デメリットは、再建乳房の固さや形に不自然さが残る可能性があること、将来的に乳房インプラントを入れ替えたり、加齢による形の変化を考慮しなければいけないことです。
これ以上傷を増やしたくない人や、仕事や家庭環境によって長く入院したくない人、年齢が若くて健康な側の乳房も下垂していない人などは、乳房インプラント再建を選ぶと良いでしょう。

一方、人工物を入れることに抵抗感がある人は自家組織再建の方が向いているといえます。
乳房インプラントは部分用の物やオーダーメイド品がないため、基本的に乳房温存術後に用いられることはありません。
かなりの範囲の欠損がある場合などは、乳房切除術後に準じて乳房インプラントを用いて再建することもあります。

(以上の情報は、書籍「もっと願いをかなえる乳房再建」/辻直子著(セルポートクリニック横浜 前院長)/2016年9月初版」より引用または参考のうえ作成しております。)